バンドやギター
大佐でございます。
9回目、参りましょう。
突然ですが、僕はこれまでバンド活動というものをしたことがありません。
一切。
他方で、バンド活動というものに多分に憧れを抱き続けてもきました。
学生時代はなんとかバンドを組もうともがいたりしていました。
しかし一向に組めません。
なぜ?
友達がいなかったから。
これはもう、今までずっとそうです。
自分の人生の大きな大きなテーマです。
「(僕は)友達が少ない」。
友達をください。
友達はもらうもんじゃねえ。
そうですね。
まずもって、「友達」じゃなくても、「知人」程度の人たちの中にも、そもそも日常的、恒常的に音楽を聴く人がいませんでした。
全くもって無理ゲーでした。確実にね。
仕方ねえ、一人でやろう。
このように思った学生時代の大佐は、ある日ギターを買う決意を致しました。
偶然、数少ない友人のお母さんがギターをやっている人だったので、「大佐くんにはちゃんとした楽器屋で楽器を買ってもらいたい」と仰ってくださり、楽器屋へ連れて行っていただけることになりました。
たどり着いたのは中古専門の楽器屋でした。
その時学生だった僕、そもそもそこが「中古専門」だということさえ知りません。
「すげえー! ビンテージっぽい、ちゃんとした楽器店だー!」
めちゃくちゃはしゃぎました。
学生として致命的なくらいはしゃぎました。
そのままのテンションで意気揚々と店内へ。
当然、品物の中には古臭いものも多くございます。
何と言っても中古でございます。
ここで悲報です。
お母さん、ギターの演奏は相当に上手い方でしたが、こと楽器そのものの目利きとなるとからっきし経験がない方でございました。
そんなことをギターのギの字も知らない学生時代の僕には知る由もございません。
お母さん、そんな僕に、とあるギターを進めてくださいました。
「大佐くん、このギターいいわよ。なんかビンテージっぽくて最&高」
お母さんが勧めてくださったのは「激★安 叩き売りの中&古 現品限り!!」と記載がありましたギター、しめて5000円。
ネックがありえない方向に反り、品物であるにもかかわらず、弦はこれでもかというくらい錆び付いておりました。
僕はお母さんを見ます。
お母さんも僕を見ます。
そして、真正面から僕に向かって一言、
「最&高」
僕は迷わずそのギターを買いました。
なけなしのお小遣いが消し飛びました。
数日後、硬すぎる弦に指の皮も消し飛びました。
あれから幾年月。
あの時のおかげか、もしくは別の何かが働いたのか、僕はある程度ギターが弾けるようになりました。
しかし、お母さんはその事実を知りませぬ。
あれ以来全く会う機会がありません。
元気にしているでしょうか。
たまに思い出します。
お母さん、あのギター、まだ部屋の片隅にあるよ……。
今日の更新はここまでにいたす。
また、よろしくお願いします〜。